自分について少し書かせていただきますと、私は日本人の母とアメリカ人の父の間に生まれました。父方の祖母は中央アメリカの出身で、“みなこ”という名前は中央アメリカのひいおばあちゃん、ミナさん、からもらいました。
わたしは主に日本で祖父母と育ち、両親は仕事や旅で世界中を回っておりましたので、我が家は世界で集められたおもしろい物であふれていました。
旅はわたしの家族にとってなくてはならないものであり、わたしの人生の一部です。この様な環境で育った結果、世界は繋がっていてひとつであると思うようになりました。
小さい時から、何かを作ることが大好きでした。子供時代の夏は、家族とアメリカの森で過ごしました。森の中を探検して、おもしろい生き物や植物を見つけると、それらをもとに絵を描いたり、工作したりしていました。
今思い返せば、この、探検を通じて自然の中で見つけた美しいものや経験から何かをうみだすという制作の仕方を知らないうちに身につけた様に思います。
それは、人生の魔法の瞬間を捉えたいという想いの表れであり、その工程は今の私の制作の仕方にそのまま繋がっています。
動物と自然に対する愛から、ある時は野生動物の獣医師になることに憧れていました。高校卒業後、子供の頃からの夢だった野生のシロサイに会うために、アフリカへ行くことができました。この素晴らしい経験により、私は獣医学で世界と繋がるよりは、自分の創作で世界と繋がりたいのだと気づきました。
アメリカの大学に入り芸術を専攻し、そこで陶芸と出会いました。陶芸を通じて、自然や動物への愛と、創作することへの喜びがやっと同じ場所にたどり着き、それまでの人生で経験してきたこと全てが一本の線として繋がった感覚となりました。
さらに、自分が粘土で制作した作品が初めて焼き上がったのを見た時、魔法を見た思いでした!柔らかい粘土で制作し釉薬をかけた作品が、窯から出た時には全く違う色、そして自分が思っていたのとは全く違う焼き上がりとなっていました。それは私の想像を超えた美しい物となり、まるで地球のかけらの様でした。
そして現在、10年以上たちますが、窯出しの時は毎回あの時と同じ様な魔法の瞬間を体験しています。そして、いまだに仕上がりを完全に意図した様に仕上げることはできません。それは、全ての作品が、自然が協力してくれて仕上がるものだからです。
陶芸作品や、そのほかの作品を制作している時、私は喜びと感謝でいっぱいです。私の作品を通して愛と喜びを広め、世界の素晴らしさに改めて気づくきっかけになればと思っています。なぜなら世界は本当に魔法の様な瞬間で溢れているからです。
ウォーカーミナコ
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